揚げ物というと、ダイエット中に躊躇するメニューのひとつかもしれません。
ただそれはカロリー制限ダイエットでの話。では糖質制限(糖質制限ダイエット)中、揚げ物はOKなのでしょうか?
本ページでは糖質制限中の揚げ物について、気になるポイントをまとめてみました。
揚げ物の糖質量だけでなく糖質制限中のおすすめアイデアまでご紹介。興味がある方はぜひご覧ください。
揚げ物の糖質量はどれくらい?
まず揚げ物にはどれくらいの糖質が含まれているのでしょうか?主な揚げ物の糖質量をカロリーと合わせてご紹介していきます。
以下に紹介するのは糖質やカロリーのひとつの目安であって、当然ながら材料や調理方法、大きさなどによって数字は変わってきますから、あくまでもひとつの参考としてご覧ください。
- 唐揚げ(中3個):3.87g(303kcal)
- とんかつ(1枚):8.18g(463kcal)
- メンチカツ(1個):5.5g(245kcal)
- 海老フライ(1本):1.4g(45kcal)
- 海老天ぷら(1尾):1.48g(53kcal)
- ちくわ天ぷら(1本分):5.53g(74kcal)
- さつまいも天ぷら(1個):10.24g(81kcal)
- 春巻き(2個):18.35g(292kcal)
- コロッケ(1個):6.8g(179kcal)
- クリームコロッケ(1個):16.7g(238kcal)
- フライドポテト(Mサイズ):39.55g(320kcal)
- ハッシュドポテト(1枚):17.26g(151kcal)
こうして見ると、高カロリーな揚げ物が必ずしも糖質を多く含んでいる、というわけではないことがわかります。
もちろん、糖質量やカロリーについては人によって多いと感じるか少ないと感じるかが違うと思いますが、例えば唐揚げ3個の糖質量3.87gは低糖質と感じる人が多いのではないでしょうか。
メンチカツやとんかつも、意外と糖質が少ないですよね。
一方でさつまいも天ぷらや春巻き、クリームコロッケ、フライドポテト、ハッシュポテトなどは、比較的糖質が多くなっています。これらは材料が芋類、小麦粉、春雨など、高糖質なものだから。
当然、ライスコロッケや揚げ出し餅なども高糖質ということになりますが…要するに高糖質な素材を使用した揚げ物でなければ、それほど糖質量は多くならないというわけです。
また、揚げ物の衣は基本的に小麦粉やパン粉、片栗粉といった高糖質な材料なので、唐揚げのような薄い衣だと比較的糖質は低め、粗い衣がついてザクっとしたとんかつや、衣が素材に絡んでたっぷり付くかき揚げ天ぷらなどは比較的糖質が高めと覚えておくことも重要になります。
ですから、糖質制限中は「揚げ物」と一括りにせず、各メニューの糖質についてきちんと把握したうえで食事に取り入れるかどうか考えていくのが良いでしょう。
糖質制限中に揚げ物を食べるのはNG?
揚げ物の糖質量は分かりましたが、では結局のところこれらを食べてもいいのでしょうか?わずかでも糖質が含まれているのならNGなのでは?と考える人もいると思います。
これはまず、自分がどのレベルの糖質制限をしているかにもよってきます。
ストイックな糖質制限(糖質制限ダイエット)を行っている方ほど、糖質摂取量はやはり少なくしなくてはなりません。
また医師や専門家による指導があるのであれば、それに従うのが大前提です。血糖値や中性脂肪値などの健康状態、服薬状況などによって最適な食生活は変わってきますから、素人判断で勝手に決めてしまうことはやめておきましょう。
ただ、揚げ物を完全に避けて生活するというのは、人によっては大きなストレスになってしまうはず。
食卓に並ぶ馴染み深い揚げ物のメニューというのはいくつもありますし、お付き合いで揚げ物中心のお店に入ることもあるでしょう。
そのような場合、比較的糖質量の少ない揚げ物料理を選び、適量を摂取することでストレスをため込まず糖質制限を続けられるのではないでしょうか。
そもそも前の項目でご紹介したように糖質量がそれほど多くない揚げ物もありますから、必ずしも揚げ物がNGというわけではないので、自分に合った方法で糖質制限に取り組んでみて下さい。
糖質制限のレベルにもよりますが、ごくたまに食べるのであればあまり気にせず好きな揚げ物を食べるというのもあり。もちろん「適量を食べる」というのが重要ですが、ストレスを少なくしておくことも糖質制限を続けるコツです。
糖質制限中の揚げ物アイデア
糖質制限中に揚げ物を食べたくなったときは、一工夫することでより罪悪感なく揚げ物を食べることができます。簡単に取り入れられるアイデアをご紹介いたします。
クワココくん
可能なら素揚げにする
材料をそのまま揚げる素揚げなら、衣の糖質を考える必要がないのでおすすめです。
ナス、アスパラガス、ズッキーニ、パプリカなどは素揚げで色も鮮やかに、またれんこんやジャガイモ、カボチャなど糖質が多めの野菜も、衣をつけないことで糖質+糖質になるのを避けることができます。
血糖値を上げてしまう衣を避けることで気兼ねなく揚げ物が食べることでしょう。給油率も大幅ダウンしますので、カロリー過多になるのも防げますね。
できるだけ衣は薄く
小麦粉、片栗粉、パン粉などを使用する衣は、揚げ物の糖質量を大きく左右します。
余分な衣を付けないことは、当然ながら糖質を抑えることに繋がります。
天ぷらも衣を薄くする、とんかつなら細かいパン粉を使用する、こういった工夫で糖質量を抑えることができるんです。
肉は1枚のまま揚げる
大きな1枚肉のまま揚げることで衣のつく量を減らすことができます。
例えば同じ量の肉でも、小さく切って表面積を大きくするより揚げ物にするより、大きなまま揚げる方が表面積が小さくなり結果的に衣の量も減らせるんです。
小さいお子様がいたりご年配の方がいるご家庭だと難しいかもしれませんが、可能ならぜひ試してみて下さい。
すりおろした高野豆腐を衣にする
衣に使用する小麦粉や片栗粉の代わりに、乾燥したままの高野豆腐をすりおろしたパウダーを使用することで、糖質を抑えることができます。
小麦の糖質量が100gあたり73.4gなのに対して、高野豆腐なら100gあたりの糖質量は3.9g。衣を替えるだけで、大幅な糖質ダウンになるんです。
ふすま粉を衣にする
低糖質パンなどに使用され、最近ではスーパーなどでも見かけるようになったふすま粉。
ふすまというのは、小麦粉の表皮の部分のことです。
ふすま粉の糖質量は100gあたり26.7gほどと、表皮(ふすま)を削って精製する小麦粉(100gあたり糖質73.4g)と比べても約1/3と糖質が低め。
これを揚げ物の衣に用いることにより、低糖質でカラッとした揚げ物に仕上げることができます。
きな粉を衣にする
大豆が原料のきな粉(きなこ)は小麦粉などに比べ糖質が少ないです。
きな粉の糖質量は100gあたり14.1g、小麦粉の糖質量は100gあたり73.4gですから、1/5の糖質ということになります。
油もそこまで吸わないので、さっぱりとした揚げ物に仕上がり、実際に試した方からも美味しいという声が多数上がっているおすすめレシピです。
オオバコサイリウムを衣にする
オオバコサイリウム(サイリウム)は、オオバコの種子の表皮を細かくしたパウダーで、ダイエットアイテムとしても人気。
食物繊維が豊富で糖質がほぼゼロという、優秀な素材なんです。
このオオバコサイリウムを、味つけした鶏肉にまぶして揚げれば低糖質な唐揚げに。しっかり歯ごたえのある唐揚げに仕上がります。
揚げ物+とろみは避ける
揚げ物は手間がかかりますから、自宅ではあまり作らないという方も、外食の際には食べたいという方もいると思います。
そんなとき、揚げ物+とろみの組み合わせは糖質制限の観点ではあまりおすすめできません(もちろん自宅でも同様ですが)。
揚げ物+とろみ、と言われるとわかりにくいかもしれませんが、例えば甘酢ダレを絡めたチキン南蛮や酢豚など。海老のチリソースも、お店によっては一度エビに薄く衣をつけて揚げ、それをチリソースで和えていることもあるので、そうなると糖質量は高めになります。
特に中華料理はとろみがつきもの。とろみは片栗粉が使用されているため糖質が多めになので、できるだけ避けましょう。
糖質制限中の揚げ物は油の質にも注意
これは糖質制限に限ったことではありませんが、揚げ物を食べるのであれば油の質にも注意したいところです。
油は何度も使用すると酸化してしまいますから、繰り返し使用しすぎることは控えましょう。
ちなみに酸化した油は、食べた後に胃もたれすることが多いと言われています。例えば同じとんかつでも、酸化した油を使ったものだと胃がもたれてしまいますが、高級店など油にもこだわっているお店だと、食べたあと胃もたれなし、ということが少なくありません。
ペルオキシドという過酸化物は、胃もたれ感の原因となりますからね。
また、揚げ物にはサラダ油を使用することが多いと思いますが、可能であればオリーブオイルなど質の良い油にこだわってみるのもおすすめです。
桑茶や菊芋茶を糖質制限に活用しよう!
糖質制限(糖質制限ダイエット)中は、どうしても糖質の摂取量ばかりに目が行きがちになってしまいますが、糖質の吸収ブロックなどが期待される桑の葉や菊芋といった素材を取り入れるのもおすすめです。
食前または食事中に桑の葉茶(桑茶)や菊芋茶を飲んでおくことで、吸収される糖質にアプローチ。
もちろん桑茶も菊芋茶も薬ではありませんから、摂取した糖質を完全ブロックすることはできませんが、飲まないよりもずっと良いと思います。
食事は生きていくうえで何度も何度も繰り返す行為。食事毎に桑茶・菊芋茶を取り入れることで数値が良くなったという声もありますから、ぜひ気になる方は続けてみてはいかがでしょうか。
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