最近、なんだかお腹が張っていて苦しい気がする。日常的に腹痛があって集中できない・・・という悩み。
もしかして、便秘ではありませんか?
胃で消化された食べ物は、小腸、大腸、直腸という「腸管」を経由して体外へと排出されていきます。
その途中で問題が起こると、発生するのが「便秘」という症状。
なんとなく大丈夫だろうと思っていると、大変なことになってしまうかも!今回は身近な症状でもある「便秘」の症状や種類について詳しく見ていきます。
便秘の種類について
実は、便秘にもいくつかの種類があります。
中には病気と関連しているものもあるので、自分の症状や経験と照らし合わせて、どの便秘なのかを考えてみましょう。
機能性便秘
便秘で悩んでいる方のうち、ほとんどのケースがこの「機能性便秘」です。
排便に関する「機能」が低下して、排便の回数が減ったり、困難になったりする便秘あvがここに含まれます。
その中でも低下する機能によって、大きく分けて三つの便秘症状があります。
ひとつずつ見ていきましょう。
弛緩性便秘
大腸の「ぜん動運動」の働きが低下することで起きる便秘で、女性や高齢者に多い症状です。
便秘の中では頻度が高いもので、珍しい症状ではありません。
腸管の緊張が緩むことでダランと垂れたような状態になってしまい、うまく便を運べなくなってしまった状態。結果として大腸に便が長く残ることになり、水分が吸収され過ぎて便が硬くなってしまいます。
痙攣性便秘
内臓をコントロールする自律神経のうち、腸の動きを活発にさせるのは「副交感神経(自律神経のうち、臓器・器官などの働きを抑制させる神経)」が関わっています。
この副交感神経の働きが強まり過ぎると、腸が緊張してしまうことで便がうまく運ばれなくなってしまうのが原因です。
ウサギのフンのような、小さくてコロコロした便になってしまうのが、この痙攣性便秘に該当します。
直腸性便秘
便が腸管を運ばれていって直腸に達すると、脳から便を排泄するように指令が出ます。
これが「排便反射」と言って、人が感じる便意の原因です。
しかし、様々な原因から排便を我慢してしまうと、排便反射が徐々に弱くなり、最終的には全く起こらなくなってしまうのです。
高齢の方や寝たきりの方など、トイレに行けない、行きづらいという人に多い便秘です。
器質性便秘
便秘の中でも特に危険なのが、この「器質性便秘」です。
今までに説明してきた便秘とは違い、既に腸管内に異常があることが原因で、その結果、副次的に便秘になっているというもの。
炎症や腫瘍で腸管がくっついてしまっている状態であったり、腸ぜん動が止まってしまっている状態です。
最悪の場合は大腸がんが便秘の原因ということもあるのです。
器質性便秘の場合は血便や激しい腹痛、さらには嘔吐が伴うことも。
この場合はすぐにでも病院へ行って診察を受けた方が良いでしょう。
便秘で現れる主な症状
便秘による症状は、「お腹が張る」「残便感がある」「お腹が痛い」といった単純なものに留まりません。
もともと自律神経がコントロールしている腸の働きが滞ることで、自律神経自体の働きが悪くなってしまうのです。
そうなると、全身の内臓や代謝、体温といった身体の基礎的な機能が崩れていってしまいます。
全身の血行が悪化してしまうのも、その結果のひとつ。肌のハリやツヤが無くなったり、肌荒れなどの肌トラブルが起こりやすくなることも。
血行が悪くなれば、肩こりや腰痛などの全身の痛みにも繋がります。
また、便が排出されないことによって便が体内に長時間残るようになり、腸内に有害物質が発生してしまう可能性があるのも問題です。
行き場を失った有害物質は血液中に溶け出して全身をめぐり、イヤな臭いの汗になったり、吹き出物として現れます。
さらには発がん性物質を生み出して大腸がんへと繋がることも。「ただの便秘だから」と甘く見ていると、大変なことになってしまいますから、早めの受診をおすすめします。
便秘の原因とは?
便秘の原因は、症状によっても多少の違いがあります。
弛緩性便秘の場合には運動不足や、水分・食物繊維の不足、腹筋力の低下も原因になります。
逆に痙攣性便秘の場合は精神的なストレスが原因になることが多く、環境の変化などもここに含まれます。
直腸性便秘は便意を我慢する環境が続くことで慢性化していくもの。それぞれに異なる原因はありますが、中でも、日本人女性は半数以上が便秘の症状を持っているとも言われます。
というのも、女性は以下のような要因を持つのです。
- 男性と比べて腹筋が弱い為、大腸の動きが弱くなりやすい
- 女性ホルモンの働きで大腸からの水分吸収が盛んになり、便が硬くなりやす
- 月経前や妊娠初期は女性ホルモンの分泌量が増えることで、より便秘になりやすい
他にも、忙しさや、それ以外の理由でトイレに行くことを我慢してしまったり、ダイエット目的などで極端な食事制限をしたり、様々な要因で便秘を引き起こしてしまうのです。
今は便秘に困っていないという方も、思い当たる内容がいくつかあったのでは無いでしょうか?
一度便秘になると、改善が難しい場合もあります。だからこそ、適度な運動や意識的な食事などを心がけ、普段から腸内環境改善を頭に入れておくと良いですね。
まとめ
身近なものですが、よく知ってみると意外に怖い便秘。
ですが、明らかに疾病のある「器質性便秘」以外は、生活習慣の中でも見直せそうなポイントがたくさんあります。
まずは健康的な生活と身体を目指すところから始めましょう!
腸内環境改善に役立つと言われるスーパーフード「桑の葉」や「菊芋」も上手に活用してみては?
健康素材の力を借りて、便秘知らずの身体を作りましょうね。
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