桑の葉(桑葉)は、カルシウム・マグネシウム・鉄分などのミネラルや、ビタミン類を多く含むことで、青汁やお茶の優れた原料として、今大注目されています。
さらに昨今は、「薬に頼らず自然の力で病気を防げないか?」という観点でも、桑の葉の成分が注目を浴びているのです。
もともと桑の葉には、食後の血糖値上昇の抑制や、高コレステロール・動脈硬化の抑制などが期待される「1‐デオキシノジリマイシン(DNJ)」という成分が含まれることから、多くの研究データが学会などで発表されていました。
それに加え、最近の研究では私たち、桜江町(さくらえちょう)桑茶生産組合で栽培している桑の葉に「ケルセチンマロニルグルコシド(Q3MG)」という有効成分が、他産地の桑の葉に比べ、非常に多く含まれることがわかったのです。
「Q3MG」は、抗酸化作用や抗動脈硬化作用が期待できる成分。しかもこの「Q3MG」は、「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」との相乗効果も期待されているのです。
私たち桜江町桑茶生産組合は、この「Q3MG」を化学薬品で抽出したり薬のように使用したりするのではなく、自然本来の力を最大限に活かし、「美味しく安全に」健康を目指せ、安心して毎日摂れる商品に活用したいと考えます。薬品を使用するのは簡単ですが、それでは安全性・安心感が担保できません。
やはり安全を第一に考えた、自信を持ってお客様にご提供できる商品を作りたい!そんな想いで、これまでも、これからも、桑の葉の研究を続けてまいります。
まずは島根に適した新種の開発!!
桑の葉に含まれる「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」や「Q3MG」は、自然の力でどこまで増やすことができるのか・・・
これが、私たち桜江町(さくらえちょう)桑茶生産組合の大きな課題のひとつ。
その取り組みに際して、まず約2,000種類もあると言われる桑の中から、膨大な時間をかけていくつかの桑の候補品種を選び出し、島根の気候にぴったり合った新種の開発に取り組みました。
その取り組みについて簡単にご紹介いたします。
2010年、桜江町のテスト圃場(ほじょう/作物を栽培する畑の意)に約2,000本の新種を植え、その成長を観察。同じ桑の仲間でも、それぞれ葉の形や大きさが違い、1本1本に個性があります。
この1本1本がすべて違う種類の桑です。2,000種類ですから、当然ながら栽培し、そしてそれを観察するのも簡単ではありません。「島根県農業技術センター」のSさん(私たちも尊敬する桑博士です)の根気には感動するばかりです。
桑の違いがわかるでしょうか?隣り合った異なる種類の桑は、葉の大きさや育ち方が全く違います。小さい桑の葉はとても可愛いですが、現実的に収穫作業は大変になります。
こちらの桑は、葉がしっかりとして大きく、「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」の含有量も期待ができそう。色味も良く鮮やかで美味しそうです。
このように、2,000種類もの桑を細かく比較しながら栽培していくのは決して簡単な作業ではありませんが、より栄養価が高くて味わいも上質な桑を作り、それを商品化するために、私たち桜江町桑茶生産組合では、これからも地道な研究を続けてまいります。
島根大学医学部&島根県産業技術センターとの共同研究
私たちはまだ明らかにされていない桑の可能性を見出すための研究を、島根大学医学部と島根県産業技術センターと共同で続けています。
過去の研究成果も、島根県のホームページ等でご覧いただけますので、もし興味のある方はぜひアクセスしてみてください。
「Q3MG」は、産業技術センターのK博士(私たちが最も頼りにしている先生です)が発見し、現在も研究を続けていただいてます。
このようにして、桑のパイオニアである桜江町桑茶生産組合は、健康に有益な影響を与えることが期待されている桑の葉のさらなる研究に、精力的に取り組んでまいります。
島根県のホームページ
機能性産業化プロジェクト研究発表
島根大学医学部には桜江町桑茶生産組合のホームページもリンクして頂いてますので一緒にご紹介させて頂きます。塩飽教授は大変忙しい方ですが、予防医学に関してわかりやすくご指導頂いている、大変素晴らしい先生です。
下記は共同研究していただいている先生方の論文・学会発表です。